ITO Sports Project:イトースポーツプロジェクト
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治療器を使うと、筋肉が笑い、 「ありがとう」と喜ぶ
-今井選手とフィギュアスケートの出会いってどういうものだったんですか?
今井 私は9歳のときに一つ年下の従妹とスケートの短期教室に行ったんです。すごく仲が良かったのですが、ちょっと家が離れていたので二人で一緒に遊べるから行ってみようかという感じで。そうしたらその教室がすごく楽しくて。
-従妹と遊ぶために始めたんですね(笑)。そこでフィギュアスケートの楽しさを覚えたと。フィギュアスケート選手としては9歳というのは遅めのスタートですし、普通に遊ぶレベルだとジャンプといった技なんてしないですよね?
今井 そうですね。普通はしないです(笑)。教室では普通に楽しく滑って、安全に転ぶ練習をしたりしました。
-そこでスケートの楽しさを覚えていったんですね。そして段々上手くなってなっていってトリプルジャンプを13歳の時に飛んだんですか?
今井 中学一年生の時ですね。でももちろんすぐに飛べたわけではないんです。もともとそれまでに習い事として水泳もやってまして、ピアノやアートなどもやっていたんです。それまでは趣味の一つとしてやっていた週に1時間のスケート教室だったんですが、小学生の時に級を取れるようになって、級があがるにつれて飛べるジャンプも増えていったんです。
-現在7級ですね。(今回の取材場所のBIGBOX東大和スケートリンクセンターの)館内の案内掲示板に書いてありました。

今井遥選手
今井遥
 
今井 はい。小学4年生の時にシングルアクセルが飛べるようになったんです。一番基本的な一回転半のジャンプです。それで4級まで取ったんですが、ダブルジャンプを飛べるようになって5年生で5級を取りました。でもダブルアクセル(2回転半)がなかなか飛べなくて、6年生で飛べる様になってきて、中学一年生でやっとダブルアクセルが試合で出せるレベルになったという感じです。
-お話だけ聞いていてもフィギュアスケートという、ちょっと特殊なスポーツなだけに実感するのが難しいところなんですが、中学一年生が二回転半ものジャンプをするのはすごいことだと思うんですが、周りの子たちはそんなに飛べていたものなんですか?
今井 飛んでいましたね。むしろ小さい頃から全国から集められて合宿をしていたような子たちは、私がダブルジャンプで苦労していた頃にすでにトリプルジャンプを飛んでたりしていて、自分はまだ全然飛べなくて世界が違うレベルでした。その子たちは全日本ノービス選手権というものにも出ていて、私は予選も通れない。そんな状況で中学生になって、ようやくトリプルジャンプが飛べるようになってから徐々に全国大会に出れるようになって、そこでようやくジュニア強化合宿の選手にも選ばれていったんです。
     
     
プレッシャーを感じられるのは、期待されているから
     
-過去の経歴で代表的なものだけでも2009年全日本フィギュア選手権で6位、2011年は4位と大変な成績を残していらっしゃいます。ここまで成長できた理由はなんだったんでしょう?
今井 一番最初のきっかけはやはり強化合宿の選手に選ばれたことですね。中学二年生の時に初出場の全日本ジュニアで7位になって、それで選んでいただけたんです。それから海外での優勝経験や、全日本ジュニアの優勝、全日本シニアにも出場できて、4大陸大会出場などを経て、そこから荒川静香選手のコーチもしていた長久保先生に指導していただいたりして成長していったんだと思います。
-フィギュアスケートはメンタル的な部分も大きく作用するスポーツだと思うんですが、今までで「これは辛かった」という思い出などはありますか?
今井 一昨年(2010年)の全日本選手権大会ですね。この大会は前日眠れなかったくらいです。今まではジュニアのおまけという形で出場していたようなものだったんですが、この大会で初めて本格的にシニアに上がったんです。だからおまけじゃなくて出る試合っていう気持ちがあって、その後の日本代表の選考もかかっていますから、そこに全てがかかっているという感じで、本当にプレッシャーを感じてしまって、滑っているという感覚がなかったくらいです。ショートプログラムでもボロボロで、フリーにいたっては試合に臨む姿勢ができていなかったです。どうしていいかわからないようなパニック状態でした。試合中も普通に滑れませんでしたし、とにかく早く試合が終わって欲しいと思っていたくらい平常心が保てなかったんです。
-でもそんな経験があって精神的にも成長して、2011年には見事4位と返り咲きを果たしているわけですね。やはりその分嬉しかったですか?
今井遥選手

今井 そうですね。嬉しかったです。2010年の全日本フィギュア選手権大会の12位があったから「頑張ろう」という気持ちを持ち続けられたんだと思います。それに(2011年)9月から練習の拠点をアメリカに移して、佐藤有香さんという新しいコーチの指導を受けているんです。ケガをしたこともあったんですが、なんとか(2011年12月の)全日本フィギュアスケート選手権に照準を合わせて持ってこられたんですね。非常にしっかりとした良い練習ができていたので、去年の不安もあったんですけど、その不安よりも自信の方が強く持てて、とても良い演技ができたと思います。
     
     
プレッシャーを感じられるのは、期待されているから
     
今井遥選手

今井遥選手

今井遥選手

今井遥選手
-そのケガというのはどういったものだったんですか?
今井 疲労骨折ですね。トゥジャンプの時の着地は足の甲に負担がかかるんです。かといって練習しないわけにはいきませんから何度もやっていくうちにそうなってしまうんです。
-ジャンプでは体重の5倍や6倍の負荷が足にかかってくるそうですが、どうしても右足の甲が疲労骨折を起こしやすいんですか?
今井 人によって、ジャンプの仕方によっても違うとは思うのですが、私は右足の甲に負担がかかってしまいますね。練習の量によってももちろん違うと思います。
-そんな中コーチから伊藤超短波の超音波骨折治療器を薦められたんですか?
今井 いえ、もともとは玉川上水駅の桜ヶ丘整骨院に昔から通っていまして、そこの高橋先生(日本体育協会公認アスレチックトレーナー)からです。
-治療器というものを使うのは初めてでした?
今井 高橋先生の整骨院に通っていた頃は色々な治療器を使っていたんですが、自分で扱うようになったのは初めてでした。
-その先生のところではどんな治療器を使っていたんでしょう?
今井 超音波と電気治療ですね。Hi-Voltageとか。
-その頃もすでに疲労骨折をしていたんですか?
今井 疲労骨折はつい最近です(苦笑)。
-いろんなところをケガされていたんですね(苦笑)。高橋先生の治療を受けてから、ご自分でも使うようになったんですか?
今井 はい。超小型微弱電流治療器を練習前と練習後に使っています。あと超音波治療器もずっと使っていました。
-実感としてどうですか?治療効果のほどは?
今井 超音波がすごくいいです。足の疲労骨折したところも、練習後には毎回超音波をかけてます。かけてないと不安ですし、もっとひどくなっていたと思います。超音波をかけることによって中和されてる、良くなっているなって感じるのと、足の甲以外の筋肉にもかけるとすぐハリが治まる感じがして良いです。マッサージよりも筋肉がすぐ柔らかくなるなってすごく実感できるんですよ。
-なるほど。一流のアスリートに共通していることなのですが、やっぱり自分の体をすごくよく知っているんですね。自分の体の変化によく気づくといいますか、これがいいあれがいいと色々な方法を自分で試してみて、それで一番合うものを選んでいくんですね。
今井 そうですね。人それぞれ負担のかかる場所は違うと思います。
-筋肉の緊張をほぐすのには超音波、では疲労骨折には何を使っているんですか?
今井 超音波骨折治療器(LIPUS:低出力超音波)です。
-じゃあ合計で3台お使いになってるんですね。超音波骨折治療器は体感が無いと思いますが、いかがですか?
今井 そうですね。治療中の体感は無いですけど、やっていなかったらもっとひどくなっていたと思います。少しでも不安を取り除ける治療器の存在というのはありがたいです。
-疲労骨折がやはり一番怖いんですね。
今井 怖いし、治したいですね。

-他に日々気をつけて行っている事はありますか?
今井 フィギュアスケートはやはり柔軟性が大事なので、夜はストレッチをするようにしています。それで寝る前に足のケアを超音波で行っています。
-確かに体の柔軟性が重要なスポーツだと思います。普通あんな風に体は曲がったりできないですものね。先ほどの習い事の他にも体が柔らかくなることをしていたんですか?
今井 いいえ、特にはしていなかったんですけど、フィギュアをはじめるようになってからバレエをはじめました。
-食生活で気をつけている事は?
今井 やはりフィギュアは魅せるスポーツですから、体重が増えてはいけないので野菜中心ですね。でもエネルギーも摂らないといけないので、栄養士さんに指導してもらって、魚とかお肉もバランスよく色々なものを何種類も食べるようにしています。
-(先ほど練習風景を見せていただきましたが、30分ほどずっと滑っていらっしゃいました)スケートというのはどこの筋肉に負荷が一番かかるのですか?
今井 筋肉というよりも心肺機能ですね。4分間通して行うプログラムなどでは最後の方はヘトヘトになっちゃいます。ジャンプの一回ごとの練習などはゆっくりやってまた飛んでとできるのですが、プログラムはもうずっとスピンやってジャンプやって走ってと休憩がないので一番疲れます。
-フィギュアスケートは最初に大技を持ってくるのはそういう理由からですか。
今井 そうですね。フリーの後半にジャンプを行うと基礎点が1.1倍になるのですが、疲労の分失敗する確率も高くなるので一番元気のある最初に飛ぶんです。でも、人によっては最初に自分の得意な軽めのジャンプを飛んで自分の緊張や調子を整える人もいます。
今井遥選手
     
     
プレッシャーを感じられるのは、期待されているから
     
今井遥選手

今井遥選手


-ここから今井選手の個人像についての質問なのですが、よく今井選手のことを「夢見る国の少女」ですとか、はたまた「宇宙人」といった非常にユニークで面白い言い回しで表現していらっしゃることがあります(笑)。それについてご自身はどう思われますか?
今井 確かによく言われるんです(笑)。でも、う〜ん、なんでしょうね。素なんですよね。どんな場面でもいつも通りというか、テキトーというか、普通に喋ってしまうので、そういう部分でそんな風に思われるんでしょうかね(笑)。
-滑り終わってこちらに戻ってくる時の笑顔が本当に素敵でした。普通な感じで素敵というところが今井選手であり、逆に普通の人には有り得ない魅力なんでしょうね。
今井 わからないです(笑)
-でもそんな感じですと、試合でも緊張しなさそうですけれど、そういうわけにはいかないんですね。
今井 そうですね。試合では緊張しますね。でも最近はきちんと試合に向き合えるようになりました。
-それは経験を積んだ事で?
今井 それもあると思うんですが、それ以上にやっぱり練習を積んできたことによる自信なんじゃないかと思います。「練習をしっかりやってきたから大丈夫」と思える心ができたんじゃないかと。これがケガで練習不足だったりすると不安でしょうがなかったですし、「試合だからできなくなってしまう」じゃなくて、その積み重ねた練習の質、今までやってきた自信で試合に向き合えるようになったんだと自分で分かるようになりました。
-なるほど。ではそれだけの練習を重ねてきた今井選手自身が「ここを見て欲しい!」という演技はありますか?
今井 私はスピンが得意だと思っているので、そこを見て欲しいですね。でもやっぱり楽しいのはジャンプなんですよね(笑)。楽しいし、できたときがすごく嬉しいんです。練習ではなかなか上手くいかなかったものが試合で上手く決まったときなんかはやっぱり一番嬉しいですから。

-目指している選手は?
今井 浅田真央選手とキム・ヨナ選手ですね。
浅田真央さんは一緒に大会を見に行ったり、実際大会でご一緒させていただくのですが、本当に優しいお姉さんという感じで、ご飯に連れて行ってくれたり色々面倒をみてくれるところも好きですし、やっぱり演技ではあのジャンプですね。すごく軽く飛ぶじゃないですか。
-軽くっていうんですか、あの大変そうなジャンプを(笑)
今井 そうですね(笑)。余分な力が入ってないというか、ああいう軽いジャンプはすごいです。
キム・ヨナ選手はものすごいスピードがあるんです。あの三回転三回転の迫力のあるジャンプはすごいといつも思いますから自分自身でも二人のそういった部分を目指しています。
-休日はどう過ごされているのですか?
今井 去年からアメリカのデトロイトでホームステイしていまして、日曜日のお休みの日にはステイ先の子と一緒にどこかに出かけたり、買い物にいったりしていますね。すごくショッピングモールとかが広いので、もう行くだけで運動になっちゃうんですよ(笑)。日本にいるときは自宅でゆっくりしたり、友達と遊びにいったりしています。
-ON/OFFの切り替えはできるほうですか。
今井 そうだとは思いますが、やっぱり疲れている時はずっと家にいたりしちゃいますね。スケートのことも考えたりしますが、そうでもないこともあるのでコントロールできてるほうなのかもしれません。他にやらないといけないことがあったりするとスケートのことを考えてないのかも。
-他にやらないといけないこととは?
今井 勉強ですね(笑)。英語を話せるようにならないといけないのと、大学でフランス語の勉強もしているので。
-すごいですね。なぜフランス語を?
今井 やっぱりフィギュアスケート選手でフランス語を話す方がいらっしゃいますし、自分のコミュニケーションの輪を広げるには必要だということがありますね。
-今後の目標は?
今井 スケーティングスピードをもっと速くして、三回転三回転やジャンプを安定させていくことですね。そうすれば自然と点数も上がっていきますし、全体的に良くなると思いますので、それを今シーズン目指していきたいと思っています。私はフィギュアスケートは「やった分だけ上手くなる」ものだと思ってます。ジャンプに関しても、昨日できなかったことが練習を重ねることで少しずつ出来るようになっていく。それが嬉しくて、一つ一つ成長していくのが楽しいんです。
(2012年4月26日 BIGBOX東大和スケートセンターにて)
今井遥選手

今井遥選手
     

今井 遥 (いまい・はるか)

1993年8月31日東京都生まれ。 武蔵村山市立第二中を経て、日本橋女学館を卒業し、大東文化大学に在学中。9歳の時、自宅近所にあったスケートリンク(BIGBOX東大和スケートセンター)で1歳年下の従妹と一緒にスケート教室に遊びにいったことからスケートをはじめる。2007年全日本ジュニア選手権で7位となってから、2008年全日本ジュニア選手権で1位、2009年全日本選手権6位、2010年ネペラ記念1位、2010年冬季アジア大会2位、2011年全日本フィギュアスケート選手権4位などの数々の戦績を持つフィギュアスケート界のホープ。

本  名:今井 遥(いまい はるか)
血液型 :O型
身  長:158cm

  今井遥
 
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